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【編集長のつぶやき vol.531】 インバウンド、三世代旅行から、「新しい働き方の場」まで。広がる「一軒家」民泊の可能性。
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2018.01.17 Wednesday 00:00
2018.01.17
今回は、前回の予告どおり、「一軒家」民泊の「客層」をどのように想定するのか、というお話しです。
弊社はこうした施設の運営者ではありませんし、こうした宿に客層について直接取材してはませんから、「実態」を正確に掴んでいるワケではありません。
ただ、配信しているニュース記事やツイッターでの反響、それにPR記事経由などで実際に予約が入っている施設の周辺状況から類推すると、概ね下記のような層が「想定」できます。
1.インバウンドのグループ観光客。
これは少し前から指摘されていたことではありますが、都市部では相部屋形式のドミトリーや宿泊特化型のビジネスホテルを中心に、1〜2名で利用可能な客室は選択肢が多いものの、例えばインバウンドで親子4人のグループなどに対応する客室が不足している現状があります。
実際、こうした需要層にターゲットを絞り、大きめの間取りの客室に特化した宿泊施設も登場しはじめました。
となると、「一軒家」民泊が注目されるのは自然の流れと言えるでしょう。
2.三世代旅行?などの国内観光客。
家族などの小グループ需要・・・という点では、何もインバウンドに限ったことではありません。
かつては、温泉旅館など、畳敷きで宿泊人数に対しフレキシブルに対応できる「和室」の宿がこれを担ってきました。
ただ、弊社メディアにおける反響・反応をみると、主に三世代旅行など、5〜6人規模での家族旅行層は、一軒家の宿(主に貸別荘)を好む傾向がありそうです。
「一軒家」の民泊は、他の宿泊客に気兼ねなく利用できるというメリットに加え、宿泊料金を「頭割り」すると、実は思いのほか「安い」ということが知られるようになってきたからかも知れません。
3.一時避難、復旧作業関係者、ボランティア層。
これについては、実態を掴んでいないだけに、限りなく憶測?に近いものとなりますが、弊社のPR記事などでは、地震や台風など、災害が起こった直後、被災地周辺の一軒家の宿(主に貸別荘)に、集中的に予約が入る傾向にあります(しかも、中長期と思しき予約)。
こうした「一軒家」の民泊は通常、自炊可能で中長期滞在が可能ですし、長期割引もあったりしますから、確かに、被災者の一時避難や復興作業の関係者、ボランティア層による利用には適しているのかも知れません。
まあ、本来ならば、災害は無いに越したことはないので、こうした需要も無いに越したことは無いのでしょうけど。。。
4.新しい働き方系?
近年、いわゆる「二地域居住」が注目される中、「就業の場」も1ヵ所に留まらないという、ある種の「新しい働き方」を選択する企業や個人が増えつつあります。
分かり易い例では、主に企業の〇〇プロジェクトチームのような小グループが、環境を変えて新たなモノを作り出すため、または研修・教育の場を兼ねたり、リフレッシュの場を兼ねたりして、短期間滞在するというタイプ。
または、フリーランスの個人であっても、「受託先」の地理的な状況や、場合によっては環境を変えて何らかの作業に没頭するために利用するタイプです。
後者については、1人での利用となると随分割高な宿となりますが、受託する仕事の内容やギャラによっては、狭いホテルの1室では対応できない場合もあるのではないでしょうか。
もちろん、これ以外にも、様々な「想定」ができます。
今回はこれくらいにしておきますが(笑)、ポイントとなるのは、ごくごく一般的な「観光需要」だけではないということ。
「一軒家」民泊が切り開く市場は、単に観光産業の一部分に留まらず、住宅・不動産業界や、様々な分野での就業構造などにも少なからず影響を与える可能性がありそうです。
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