【編集長のつぶやき vol.447】 危機に瀕するJR北海道。大部分を「観光収入」に依存する大井川鐵道に再生のヒントはあるだろうか?
2017.03.01 Wednesday 00:00

2017.03.01

前回は、危機に貧しているJR北海道の「経営努力」は、「現行の枠内」ではほぼ限界に達しているのではないか?というお話しをしました。

 

今回は、「現行の枠内」を取り払い、あえて多少非現実的な「収支均衡に向けた試算」ができないものか?というお話しです。

 

赤字の鉄道を維持するためには、クルーズトレインや各種観光列車などの「観光収入」なら、企業努力によって増収・増益が図れるのでは?という意見がよく登場しますよね。

一方で、不安定な「観光収入」だけで、膨大な赤字を解消できるワケはない、という意見もあります。

 

何れの意見についても、その収益構造やボリューム感がある程度掴める「目安となる数字」があれば、もう少し具体策が見えてくるのではないでしょうか?

 

具体例を挙げてみましょう。

 

例えば静岡県の大井川鐵道。

約65劼△誅線の沿線は、その大部分がかなりの過疎地であり、「地域の足」という役割だけでは、どう考えても採算が取れる鉄道ではありません。

 

しかし、2016年6月29日付の毎日新聞によると、大井川鐵道の2016年3月期決算は、売上が前年比5.5%増の11億6,482万円で2年連続の黒字。

 

金融機関による債務免除などはあったものの、一時は自主再建を断念するほど追い込まれていたことを考えれば、まさにV字回復?に近い状況です。

 

V字回復を支えたのは、やはり「観光収入」でした。

 

SL列車の運行など、大井川鐵道はもともと「観光収入」に大きく依存する鉄道ではあったのですが、上記3月期決算におけるSLなどのイベント収入は8,000万円で63%増、観光目的の定期外運賃収入も6億6,700万円で10%増。

一方、通学目的などの定期運賃収入は2,600万円で、17.5%減となっています。

 

ということは、大井川鐵道全体の売上に占める「地域の足」としての割合は2%程度で、残りの大部分は「観光収入」となり、鉄道事業と言うよりは、テーマパーク事業?に近い業態と言えるでしょう。

 

もちろん、大井川鐵道の現状に問題点が無いワケではありませんし、地方私鉄の中では比較的距離の長い閑散路線を抱えているとは言え、JR北海道とは、置かれている状況もスケール感もかなり異なります。

そもそも、大井川鐵道の運賃は、JR北海道の運賃に比べ、かなり割高ですし。。。

 

ただし、この事業モデルをそのままJR北海道に応用するには無理があるとしても、60卅宛紊力線で「観光収入」に集中投資をすれば、これに近い事業モデルを構築することは、やや歯切れの悪い言い方ですが、「必ずしも不可能ではない」はずです。

 

さて、大井川鐵道とJR北海道。

一見すると、全く関係無さそうに見えますが、実はとある部分で「接点」がありました。

 

次回はそのお話しをしたいと思います。

 

大井川鉄道(島田市)は28日、同市内で株主総会を開き、2016年3月期決算の売上高が前年比5・5%増の11億6482万円、経常利益が8100万円だったと報告した。金融機関が債権放棄した約23億円を特別利益に計上し、最終損益は24億9000万円で2期連続の黒字となった。

ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20160629/ddl/k22/020/193000c#csidx3f83b7574a4af20b96145b81bfaf4cb
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大井川鉄道(島田市)は28日、同市内で株主総会を開き、2016年3月期決算の売上高が前年比5・5%増の11億6482万円、経常利益が8100万円だったと報告した。金融機関が債権放棄した約23億円を特別利益に計上し、最終損益は24億9000万円で2期連続の黒字となった。

 静岡銀行など金融機関による債務免除により、15年3月時点で約35億円あった有利子負債は、16年3月時点で9億9000万円にまで圧縮された。経営を圧迫していた年間8000万円の利息の支払いも、4600万円までに減少。15年3月時点で7・3%だった自己資本比率は、16年3月時点で70%と財務体質は大幅に改善した。

 14年度から運行している蒸気機関車(SL)「きかんしゃトーマス号」の人気もあり、SLなどのイベント収入は8000万円で、前年比63%増。観光目的の定期外運賃収入(本線)も同10%増の6億9700万円だった。一方、通学目的などの定期運賃収入(同)は同17・5%減の2600万円にとどまった。

 総会後、取材に応じた前田忍社長は「黒字とはいえ、実質は金融機関の支援によるところが大きい。今後も観光面を伸ばす必要がある」と述べた。また、沿線の川根本町の全世帯を対象にしたアンケートを基に来年3月以降、適切なダイヤ改正を行う意向を明らかにした。

 大鉄は12年の関越自動車道のバス事故による高速バス規制などにより乗客が減少し、経営難に陥り、昨年、自主再建を断念。前田氏が社長を務めるエクリプス日高(北海道)が筆頭株主となり、政府系ファンド「地域経済活性化支援機構」(東京都)の支援を受け再建を進めていた。【松岡大地】



ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20160629/ddl/k22/020/193000c#csidx13cdeb31fb0b53c927cbe095dde4b89
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