-
【編集長のつぶやき vol.597】 グローバル化が進めば進むほど、ますます必要となる?ある種の「日本語」能力。
-
2018.09.20 Thursday 00:00
2018.09.20
このサイトでは約2年前、【編集長のつぶやき vol.390】 英語を「社内公用語化」した通販大手の某社が、アジア・ヨーロッパから一部撤退。グローバル戦略にこそ日本語が重要?というつぶやきを掲載しました。
その中で言いたかったことは、英語の社内公用語化がどうのこうのということより、これまで以上に重要になるのは、英語力よりもむしろ、「日本人による日本語能力」と「日本人にしかないコンテンツ力」であり、「翻訳してもらえる日本語」と「思わず翻訳したくなる日本語のページづくり」には、それなりのノウハウが必要、ということだったのですが、あのつぶやきから約2年が経過した時点で、少なくとも観光業界においては、あのとき「言いたかったこと」は間違っていなかった、と思っています。
ひとつには、ご承知のとおり、日本の宿泊業界ではこの2年間で、翻訳機能のあるタブレットやアプリが随分と普及しました。
しかも、英語だけでなく、様々な言語に対応しています。
もちろん、その背景には、自動翻訳の精度が日進月歩で向上し、まだまだ完璧ではないにしても、相当程度、「使える」レベルになってきた、という事情もあるでしょう。
しかし、少なくとも現時点では、複雑な含蓄を含んだ、社会・文化・精神構造などを背景にした日本語特有の言い回しや語彙などで構成された長文を正確に訳すことは(その逆もまた然り)、かなり困難な様子。
今後のAIとやらの進化に期待したいところです(笑)。
ただ、「複雑な含蓄を含んだ、社会・文化・精神構造などを背景にした日本語特有の言い回しや語彙などで構成された長文」だけが、発信すべき情報でありません。
なお、このサイトではさらに4年ほど前、こんなつぶやきを掲載したことがあります。
【編集長のつぶやき vol.343】 ニッポンの国家戦略に必要なのは、「不自然かつ明快」な第二の日本語の創造?
実は、このときのつぶやきで言いたかったこととは、必ずしもイコールではないのですが、言語の専門家の中には、「機械翻訳しやすい日本語」について、既に様々な知見を公開している人も居ます。
例えば、
論理的で翻訳しやすい日本語を書く(日本翻訳ジャーナル イベント報告 2017.7.14)
とくに「今後は英語だけに頼るのではなく、非英語話者(Non-Native English Speaker:NNES)の外国人にもわかる『平易な日本語』が必要とされている。」「平易でわかりやすい日本語を書くのは、それほど難しいことではない。」という部分については、まさにそのとおり!と思いました。
この系統のお話しについては今後、新た進展があり次第、シリーズ展開?していきたいと思います。
ニュース投稿やご質問・ご相談はこちら
P R ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ -
Comment
-
Trackback
- トラックバック機能は終了しました。