駅から歩ける範囲にささやかな観光スポットがぎゅっつと詰まった?早島町。 【2016年05月 岡山県早島町】
2017.01.31 Tuesday 00:00

JR早島駅前にて。

早島町はそもそも、岡山市と倉敷市に挟まれた非常に面積の狭い町だが、町内の観光スポットはさらに、駅から歩ける範囲にかなり集まっている。

駅前には観光センターがあり、少し歩いた場所には戸川家記念館、花ござ手織り伝承館などがある。

何れも「観光スポット」と言う点ではささやかな?ものだが、散策コースにこれらが集まっていると、なんとなく町全体が博物館?のような印象。。。


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【編集長のつぶやき vol.434】 今さらながら、都市計画のバイブル、E.ハワードの「明日の田園都市」を読み返してみる(2)。電鉄資本は「21世紀日本型田園都市」の主体者?
2017.01.30 Monday 00:00

2017.01.30

今回は、前回に引き続き、都市計画のバイブルとしてあまりにも有名な、E.ハワードの「明日の田園都市」の旧訳本をあらためて読み返してみました、というお話しの続きです。

 

田園都市のそもそもの原点は、ロンドンという巨大都市の過密問題を解消するため、その外周部に、人口3万人規模の、言わば自立した衛星都市を全く新たに建設するというものでした。

 

日本では、戦前から戦後にかけて電鉄資本が大都市近郊で田園都市を模して造成した新しいまちや、高度成長期に日本の大都市圏で建設されたニュータウンは、ベッドタウンに特化している点を除き(まあ、その違いが大きいのですが)、発想的には田園都市に近いものと言えるでしょう。

 

もちろんこれらは何れも、「拡大し続ける巨大都市」の存在を前提としたものでした。

 

しかしご承知のとおり、21世紀の日本は、少子高齢化で急激な人口減少が確実に進む状況。。。

今のところ国内では「一人勝ち」の首都圏も、遠からず人口減に転じます。

 

当然、議論の中心は、巨大都市の過密問題を解消するためにその外周部(郊外)に新たな「田園都市」を建設することから、今ある市街地をどのように再編成・再構築すべきか、といった方向に向かいます。

 

実際、国や自治体、公社などにはもはや、これから新たに従来型のニュータウンを建設する、という発想や財源があるとは思えません。

 

また、これまで郊外に「田園都市型のまち」を築いてきた電鉄各社も、市場原理の中で、住民に「選ばれる沿線」となるべく、自らの沿線で様々な地域振興策を打ち出し始めました。

 

そこで注目したいのが、やはり後者の電鉄資本です。

各社が「選ばれる沿線」を目指すのは、あくまでも「ビジネス」に他なりませんが、ここ数年は、地方自治体と協力しつつ、以前にも増して「都市経営」に積極的に乗り出しています。

 

そもそも、電鉄資本という私企業グループ自体、世界的に見れば、事業免許制度で守られている部分はあるにしても、日本で固有に発達した、極めて公益性の高い特異な事業体でした。

 

言い方を変えれば、そもそもが「田園都市」の運営主体者になり得る事業体です。

まあ、そもそも論からすれば、E.ハワードの「田園都市」からすればかけ離れた部分もあるでしょう。

 

しかし、新たな「田園都市」を一から築くのではなく、言わば沿線都市圏という、既に出来上がった「緩やかに広い田園都市」を再編成・再構築するには、充分過ぎる?実力・影響力はあるはず。。。

 

そこには、E.ハワードが著した「明日の田園都市」の中でも、事業体全体の収入や支出(分配)などを詳細に解説した「都市経営」的な発想という「遺伝子」が、脈々と受け継がれいるように思えてなりません。

 

さて次回は、同じ「田園都市」的な発想でも、大都市圏以外での「田園都市」的なまちずくりのお話しをしたいと思います。

 

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E.ハワード 著, 長素連 翻訳 「明日の田園都市」(SD選書28)

 

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【編集長のつぶやき vol.433】 今さらながら、都市計画のバイブル、E.ハワードの「明日の田園都市」を読み返してみる(1)。
2017.01.27 Friday 10:00

2017.01.27

今回は、今さらながら、あえて古い「名著」をもう一度読んでみました、というシリーズ?の続きです。

 

今回、久々に読み返してみたのは、都市計画のバイブルとしてあまりにも有名な、E.ハワードの「明日の田園都市」

この本については昨年、新訳本が出版されましたが、手元にあるのは、長素連氏による1968年の翻訳版です。

 

久々に読み返してみて、あらためて感じたのは、あまりにも直訳過ぎる?翻訳のせいのか、日本語としては非常に読み難いということ。

 

逆を言えば、名著にはありがちな誤謬や曲解を極力避けるため、原文に忠実?な翻訳だったのかも知れません。

 

ただ、誤謬や曲解という点では、翻訳本が原文の忠実であるか否かよりも、この本の「どの部分」が大きくクローズアップされたかの方が重要と言えるでしょう。

 

実際、後年に付け加えられた部分(まえがき・序言)は、初版から数十年の間に広がってしまった誤謬や曲解を解くことに、かなりのボリュームを割いています。

 

とくに日本では、土地の権利関係が都心ほど複雑ではない大都市の近郊に「新しいまち」を一から造成する、という部分のみが大きくクローズアップされたせいか、田園都市と言えば「郊外型の優良なベッドタウン」というイメージが定着してしまいました。

 

しかし、多くの先人が指摘しているとおり、そもそもの田園都市は、住・商・工・農がバランスよく配置された、ある意味「自給型」のまちづくりに他なりません。

 

確かに、大きな平面図に自由な街並みをゾーニングし、土地を造成することは、ディベロッパーからすれば、これほど「面白い仕事」は無いでしょう。

 

ただ、その事業を短期間で回収するには、宅地分譲や商業施設の開発など、どうしても内容に偏りが生じます。

もちろん、優良な郊外型のベッドタウンの開発それ自体は何も悪いことではないし、劣悪な住環境を改善するという意味では、社会性・公益性のある事業と言えるかも知れません。

 

誤謬・曲解によって産まれた田園都市に抜け落ちていた点があるとすれば、原著でも大きなウェートを占めていた、まち全体を「経営」するという視点ではないでしょうか。

 

「経営」の主体者が誰であるかという問題はありますが、原著の田園都市では、その収入源を主に「地代」としており、得られた収入の「分配」についても詳細に記載しています(まあ、あくまでも「当時」の数字なのでピンとこない部分は多いですけど)。

 

言わば、本来の田園都市は、まちづくりの協同組合的なディベロッパーがまちを「経営」するという、社会システム全体をデザインしたものでした。

しかもそれは、共産主義や社会主義ではなく、決して空想的なユートピアでもありません。

 

次回はこの「名著」を、現在の日本が置かれている状況に照らし合わせてお話ししたいと思います。

 

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「古き良き昭和」を掲げた、老舗百貨店の大食堂。 【2015年08月 鹿児島県鹿児島市】
2017.01.26 Thursday 00:00
鹿児島市の中心市街地にある老舗百貨店にて。
最上階にある「食堂」は、最近になって昭和レトロ調に改装されたもの。

入り口正面には、「古き良き昭和の大食堂」を大きく掲げた、セピア色の大きな写真が。。。


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【編集長のつぶやき vol.432】 駅に降り立った瞬間に、それまでのイメージが一変する水俣市。
2017.01.25 Wednesday 00:00

2017.01.25

熊本県水俣市。

この自治体名を聞いて、多くの人が真っ先に連想するのは、今なお「水俣病」でしょう。

今さら説明するまでもなく、このまちは、あまりにも重い歴史を背負っています。

 

しかし近年では、有機栽培・無農薬の日本茶や紅茶の栽培や、環境問題への先進的な取り組みなどで、実は各方面で高い評価を得ているのをご存知でしょうか?

 

つい最近も、農家や漁師、商店街などが一緒になって新たなブランド商品づくりを開発する様子が、某局の番組で放映されていました。

 

ただ、実際に紅茶の店頭販売を行っていた生産者は、消費者から「苦い反応」を受けた経験があると言います。

生産地が「水俣」と聞くと、今なお、露骨に拒絶反応を示す人は少なからず存在するようで。。。

 

このまちが背負っているものは、今なおあまりにも重く、まちおこしの「当事者」たちも、ゼロからのスタートではなく、マイナスからのスタートであることは重々承知のうえで、果敢に挑戦している姿が印象的でした。

 

 

実は、一昨年、短時間ではありますが、取材の過程でこのまちに立ち寄ったことがあります。

 

現地に着いてまず驚いたのは、キラキラ・ツルツルの内装にリニューアルされたばかりの水俣駅でした。

駅の建物内には、地元産品を大きくアピールするかのように出店したレストラン・カフェがあり、訪れた時間帯はちょうど、肥薩おれんじ鉄道の「食」をメインコンテンツにした観光列車「おれんじ食堂」が停車していた時間帯でした。

 

従って、このまちの第一印象は、「水俣病」の暗く重い雰囲気ではなく、明るく健康的な「食の都」だったりします。

まちを歩いてみても、ごくごく普通の、人口3万人規模の地方都市といった感じでした。

 

もちろん、このまちから「負の遺産」の記憶が完全に消え去ることは無いと思いますが、あの駅舎が訪れる人に与える印象は、まちのイメージを一変させるくらい、鮮烈なはずです。

 

今さらながら、たとえ上っ面をなでる程度であっても?可能な限り現地取材は重視したい、とあらためて思ったりもしました。

 

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