【編集長のつぶやき vol.472】 「不味い」と悪評の、ホテルの客室備え付けのお茶。和紅茶や地コーヒーの商機はココにある?
2017.05.31 Wednesday 00:00

2017.05.31

このサイトではしばしば、ホテル業界(とくにビジネスホテル)の朝食バトルや夕食バトル?のお話をしてきました。

 

とくに朝食については、とにかく「品数」で勝負のバイキング一辺倒という風潮から、「提案」のあるセットメニューやハーフバイキング、さらにはルームサービスや弁当など、個々のホテルによる企業努力というか、業界全体で競争原理が働いているせいか、ネタが尽きません(笑)。

 

一方、このホテル業界にあって、どういうワケか、長い間パッとしない領域があります。

それは、ホテルのグレードを問わず、一様に「不味い」という評価が定着してしまった、客室内備え付けの「お茶」のこと。

 

もちろん、中には創意工夫によって、「美味しいお茶」を完備したホテルも皆無ではないでしょうし、業務用のお茶を販売しているサイトの中には、ホテル・旅館業界に向け、「美味しいお茶」を積極的にアピールしているところも存在しています。

 

ただ現状では、客室内に備え付けのお茶は、「無いよりはあった方がよい備品」というのがホテル側の本音でしょう。

 

むしろ昨今のホテル業界では、フロントやロビーなどで提供する無料のウェルカムドリンクに注力する方向に動いていますし、朝食バイキング会場には、少なくとも客室内備え付けのお茶よりは美味しいドリンク類が豊富に用意されているので、今さら客室内備え付けのお茶に注力しなくても。。。という向きも分からないでもありません。

 

しかし、ホテルの客室備え付けのお茶=不味いというイメージが「固定化」されてしまうのは、ちょっともったいないですね。

 

実は、この未開の分野?にこそ、隠された商機があるように思います。

 

備え付けのお茶の中でも、とくに不味いとされているのは、日本茶のティーバックなのですが、紅茶のティーバックについては、そもそも日本茶よりもティーバックとの相性が良いせいか、日本茶ほど「不味い」という話を聞きません。

 

また昨今では、全国各地で地域固有の和紅茶(地紅茶)がちょっとしたブームでになっていますよね。

和紅茶の産地として売り出している地域のホテルでは、ちょっとしたキラーコンテツになる可能性があります。

 

設置コストが課題だとすれば、和紅茶の㏚部隊などとタイアップするのはどうでしょうか(何だか、それに近い実例はあったような気もしますが)。

 

客室備え付けの和紅茶でその美味しさを知った人ならば、フロントで「ついでに」販売している和紅茶のティーバックをお土産に買って帰る可能性もあるでしょう。

 

さらに日本茶にこだわらない、というのであれば、コーヒーという手もあります。

こちらも和紅茶同様、各地域の有名コーヒー店が独自のブレンドや焙煎などで特色を出した地コーヒー?が知られるようになってきました。

さすがにお店でバリスタが入れるコーヒーには及ばないにしても、ドリップバッグやカップインであれば、ホテルの客室内でもそれなりの味を再現できるはずです。

実は、こちらは既に、一部のホテルの一部のプランで実例が存在しています。

 

日本人としては、ティーバックであろうと粉末であろうと、客室内備え付けの「日本茶」にもっと頑張ってもらいたい、というのが本音ですが、この狭い領域で「日本茶」「和紅茶」「地コーヒー」が味を競い、それがホテル業界全体の品質向上と、産地の振興に繋がることを願って止みません。

 

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曇天の中、こじんまりと佇む伊予市駅。 【2016年05月 愛媛県伊予市】
2017.05.30 Tuesday 00:00

JR予讃線の伊予市駅。

高松方面から続くJR予讃線の電化区間はこの駅まで。

道路を挟んだ目の前には、伊予鉄道の郡中港駅がある。

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【編集長のつぶやき vol.471】 ゲストハウスが商店街の核店舗?となる日。
2017.05.29 Monday 00:00

2017.05.29

このサイトでは約1年前、ニッポンを救うのは、住宅街の「闇民泊」よりも、商店街の「合法ゲストハウス」というつぶやきを掲載しました。

 

また、約半年前には、インバウンドの増加でボーダレス化するゲストハウスとカプセルホテルというお話もしました。

 

いずれの事例も、基本的には商店街や繁華街に立地するゲストハウスの話題です。

 

商店街の空き店舗を活用したゲストハウスは、すでにいくつかの事例があり、弊社のニュースサイトやPRサイトでもたびたび掲載してきたのですが、この5月、新たに沖縄市の商店街でゲストハウスがオープンしました。

 

その名もアーケードリゾートオキナワ ホテル&カフェ

客室は相部屋ではなく個室となるため、いわゆるドミトリー形式のゲストハウスではないのですが、和室・洋室のほかに2段ベッドの部屋もあり、旅人どうしの交流が図れるカフェなどを設置しているあたりは、まさに今風のゲストハウスと言った感じです。

 

ちなみにこの沖縄市というところ、沖縄県内では那覇市に次ぐ第二の都市。

人口の増加も顕著で、中心市街地の空洞化といった問題は皆無ではないものの、シャッター通り化が著しい地方都市にあっては、比較的賑わっている印象を受けます。

 

今回オープンしたこの宿も、その名のとおり、商店街のアーケードに面した店舗を活用したもの。

商店街でこの種のゲストハウスに転用される建物は正直、貧相な物件が多かったのですが、こちらの宿に関しては、築年はそこそこ経っているにしても、割と「立派な建物」に見えます。

 

設備的には、1階のカフェでは朝食のほかランチも提供、夜はバーとして営業しているので、宿泊客を館内だけで囲い込んで自己完結?することも可能でしょう。

 

しかしやはり、この手の施設に一番期待されるのは、商店街への「波及効果」です。

 

ゲストハウスはある程度「寝泊り」に特化し、食事やお酒は商店街の中のお店に流れ込む、というのが理想でしょうし、逆にゲストハウス1階のカフェが、旅人と地元の人の交流の場になれば、それはそれで新たな盛り上がりが期待できます。

 

まあ、こちらのゲストハウスは客室数が6室なので、波及効果の「ボリューム」は限定的かも知れません。

しかし、同じ商店街に複数のゲストハウスが軒を連ね、それがさらに飲食店や物販店と「共存共栄」するようになれば、集積の効果で商店街全体が賑わうような予感がします。

 

少々希望的な観測となりますが、商店街で空き家になっている大型店舗がゲストハウスにリノベーションされ、これまでにない新たな「核店舗」となる日が来るような予感がしました。

 

商店街のゲストハウスについては、今後も追跡?していきたいと思います。

 

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「コメダ珈琲店」に初めて入ってみた。 【2017年05月 岐阜県美濃加茂市】
2017.05.25 Thursday 00:00

美濃太田駅北口から歩いて数分の幹線道路沿いに建つ、コメダ珈琲店。

既に全国展開しているチェーンなのだが、個人的には、いまだに?「名古屋・東海地方限定のお店」という先入観がある。

選べるモーニングでは、迷わず「名古屋名物おぐらあん」を注文、サラダも付けてみた。

期待値が大きかっただけに、う〜ん、な内容。。。

 

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【編集長のつぶやき vol.470】 カーフェリーが復権の兆し?岩手県の宮古と北海道の室蘭を結ぶ航路が平成30年6月より運航開始。
2017.05.24 Wednesday 00:00

2017.05.24

前回は、旅客列車や路線バスを利用した「貨客混載」が広がりを見せつつある、というお話をしました。

しかし、「貨客混載」と言えば、何か忘れちゃいませんか?

 

そうです。

「貨客混載」などと言わなくても、そもそもが「貨客混載」であったカーフェリーの存在です。

カーフェリーとは、クルマがそのまま自走して船に入り、ドライバーはフェリーの運航中、船内で「旅客」になるという仕込みのこと。

一般の乗用車も利用できますが、需要の大部分はやはりトラックです。

 

カーフェリーは、1980年代から1990年代にかけて、全盛期を迎えました。

とくに、本州各地から北海道へ向かう航路は、今にして思えば百花繚乱?のような状態で、北海道側の函館・岩内・小樽・室蘭・苫小牧・釧路などの各フェリーターミナルは、観光シーズンともなると、トラックドライバーに加え、マイカーやバイクで北海道を旅する「乗客」で大いに賑わっていました。

しかしその後、多くのフェリー航路が休止・廃止に追い込まれ、大手フェリー会社が経営破たんしています。

 

こうした中、縮小の一途をたどっていたカーフェリー業界で、久々に「新航路開設」のニュースが入ってきました。

岩手県の宮古と北海道の室蘭を結ぶ航路が、平成30年6月1日より1日1往復、運航を開始するというものです。

 

室蘭のフェリーターミナルは、1990年代まで、茨城県の大洗行きなど複数のフェリー航路が乗り入れ、さながら空港のような雰囲気でした。

しかし直近の約10年間、定期航路はゼロ。

個人的には、当時の栄華を知っているだけに「信じられない」状況です。

 

一方、岩手県の宮古にカーフェリーが発着するのは、今回が初めてとなります。

何ゆえに宮古〜室蘭間で新航路開設なのか?と思った人も多かったはず。

 

ただ、これにはいくつかの「合理的な理由」がありました。

 

少々意外な感じがしますが、ひとつめに挙げられるのが、北海道新幹線の新青森〜新函館北斗間の開業です。

新幹線の開業により、青函トンネルを走行できる貨物列車が「制限」され、鉄道輸送に限界が生じたということ。

 

ふたつ目は、宮古〜室蘭間の「距離」です。

現在、本州の太平洋側から北海道へ向かうには、大洗・仙台・八戸の各フェリーターミナルを利用することになるのですが、ここから苫小牧港へ向かう航路は、何れも「近すぎる」か「遠すぎる」距離でした。

 

これはどう言うことでしょうか。

 

宮古〜室蘭間で予定されているカーフェリーの運航時間は10時間。

トラックドライバーが必要とされている休息時間は8時間。

乗降などの作業時間を含めても、十分な休息をとることができる10時間の航路は、理想的な距離だったのです。

 

三つ目は、道路網の整備が進んだ点です。

かつて、三陸までの陸路と言えば、「遠い」というイメージがありました。

しかし近年は高速道路網の整備が進み、関東や東北の内陸部から宮古までのアクセスはかなり改善されています。

 

なお、室蘭フェリーターミナルは、JR室蘭駅から歩ける場所。

一方の宮古フェリーターミナルも、市街地からそう遠くありません。

 

「貨客混載」のお話からはやや脱線?しましたが、この新航路については、ますます深刻化するドライバー不足対策と、新たな「旅客需要」の創出という両方の点で、大いに期待したいと思いました。

 

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