JR大津駅前で、新旧の対比。 【2017年08月 滋賀県大津市】
2017.11.30 Thursday 00:00

JR大津駅南口にて。

手前の古い建物と、駅を挟んで北側に建つタワーマンションの「対比」が妙に印象に残った。

開発が進むJR大津駅前だが、琵琶湖に面し、ここからやや離れた京阪の浜大津駅周辺の方が「大津らしい」雰囲気がした。


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【編集長のつぶやき vol.520】 「強欲資本主義」が闊歩する日本で、今こそ酒田本間家に学ぶ「公益」の精神。
2017.11.29 Wednesday 00:00

2017.11.29

このサイトでは以前、ニッポンの豪商約30人を解説した本についてお話ししました。

この本では、故郷・酒田の本間家から、2人の対照的な「豪商」が取り上げられていたのですが、現在の日本が置かれている国難とも言える状況を鑑みると、本間家「本家」が貫いてきた「公益」の精神を再び学ばざるを得ません。

 

酒田の本間家については、既に多くの文献があり、また地元では周知の事実として語り継がれてきた伝承もあるので、ここでは多くを割きませんが、この「公益」という考え方は、近年日本を覆っているグローバリズム(のようなもの)だとか、強欲資本主義(と呼ばれているもの)だとかいう、悪しき考え方とはまさに「対局」にあります。

 

江戸時代から戦前にかけて、本間家は日本一とも称される大地主でした。

しかし、小作農を奴隷のように扱うことなく、莫大な私財を投じ、防風林を植林したり、飢饉に備え米を備蓄したり、様々な「公益事業」を手掛けます。

 

市内に現存する本間家別邸は現在、美術館になっていますが、別邸の庭の手入れは、言わば冬季間の雇用対策でした。

分かり易く言えば、地元の人々が潤うことで、地域が繁栄し、結果的に自身にも富が還流するという仕組みでだった訳です。

大地主ではあっても、その書斎は極めて質素で控え目な造りでした。

 

 

ただ、こうした「公益」の精神を貫いていたのは、酒田の本間家だけではありません。

江戸から明治、大正から戦前にかけては、お殿様であろうと商人であろうと、こうした「名士」は各地に存在していたはずです。

 

確かに、こうした名士の存在を、「封建的だ」とか「非民主的だ」とか言って非難する理屈も分からないではありませんし、それによって歪んだ形での「富の分配」が行われていたとすれば、こうした「仕組み」はやはり解体されるべきだったでしょう。

 

実際、歪んだ形での「富の分配」があったとは思えない本間家も、戦後、GHQの農地改革によって一度「解体」されました。

 

さて、現在の名だたる事業家や投資家は、果たして「名士」と言えるでしょうか?

 

残念ながら、大多数の人を不幸にするという「大前提」に対し、何ら躊躇することなく、ひたすら「自身の富」のみを追求し続けているようにしか見えません。

形だけの「社会貢献」はあっても、その中身は欧米流の「強欲資本主義」(のようなもの)そのものです。

 

もっとも、その理論的支柱とされてきたアダム・スミスの「神の見えざる手」にしても、その大前提には「道徳感情論」(我々のころは道徳情操論と習いました)という大前提があったはず。

まあ、その読み解きは決して容易ではありませんが。。。

 

また後の世に、マックス・ウェーバーは「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の中で、「精神なき専門人、心情なき享楽人」という有名な一文を残しました。

こちらは日本人には理解し難い宗教的な概念が含まれるため、さらにその読み解きは難解です。

 

日本では今、批判の矛先となっている欧米流の「強欲資本主義」(のようなもの)だって、実は、本来の精神からは逸脱・暴走したものなのかも知れません。

 

しかしそれでも、今、日本人が目を向けるべきは、「日本の名士」が貫いてきた「公益」の精神にあるように思います。

 

近年では、江戸中期以降に武士が「官僚」という職務にシフトする中、町人や農民の「気受け」に随分と注意を払っていた、なんて話も知られるようになってきました。

意味合いはやや異なるかも知れませんが、「サムライ資本主義」なんて言葉もあります。

 

広い意味での「まちおこし」を考えるうえで、「日本の名士を巡る旅」を発掘し、それを広めていくことが、弊社としてのライフワークになりそうな気がしてきました。

大袈裟に言えば、微力ながら、酒田人としての使命にすら感じ始めています。

 

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上田電鉄の終点「別所温泉」駅。 【2017年07月 長野県上田市】
2017.11.28 Tuesday 00:00

上田電鉄の終点・別所温泉駅にて。

久々に訪れた駅だが、良い意味で?今風に改修・改築されていなかった。

手前の階段は、駅のプラットホームという「ステージ」へ向けた観客席のようにも見えた。

 

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【編集長のつぶやき vol.519】 全国で増え続けるドミトリー(相部屋)形式のゲストハウス。次に来るのは無人駅のゲストハウス化か?
2017.11.27 Monday 00:00

2017.11.27

このサイトでは以前、商店街にこそゲストハウスを、というお話しをしました。

また、店舗長屋の2階・3階部分にゲストハウスが入り込む余地はないものだろうか?というお話しもしました。

 

このお話しの背景には、インバウンド客の増加などに伴い、各地で増え続けているドミトリー(相部屋)形式の「安宿」と、その「安宿」に併設されたカフェやバーが、マチナカの商店街に少なからず「波及効果」をもたらしつつある、という現実があります。

 

確かに、一般にゲストハウスは客室数(ベッド数)は少ないですし、宿泊料金も格安なため、シティホテルや温泉旅館に比べれば、一見するとその地に落ちる「お金」は微々たるものに写るでしょう。

 

しかし、こうしたタイプの宿泊客は、宿泊料金が安い分、リピーターや長期滞在者も比較的多く、ごくごく一般的な観光地の周遊に留まらず、地域の人々との積極的な「交流」を好む層も多いため、長い目で見れば、やはり地元へのリターンは少なくないように思います。

 

となると、こうしたゲストハウスを「誘致すべき」場所のひとつに、「とある場所」が思い浮かびませんか?

そうです。

ローカル線の無人駅です。

 

 

この種の駅では、写真の北海道の駅の宿ひらふは以前から有名でしたし、また近年は、ローカル線の無人駅ではありませんが、JR大津駅の2階部分にドミトリー型のゲストハウスがオープンしたりもしました。

 

また、駅そのものではありませんが、敷地の位置関係から、無人駅とほぼ地続き?という宿も存在します。

似たような例では、駅舎に隣接し、寝台列車をほぼそのまま活用した宿なんてのも話題になりました。

 

ローカル線の無人駅とは言え、「駅徒歩ゼロ分」という立地は、やはり謳い文句としては最強です(笑)。

また、どんなに小さな駅でも、「地図上の目印」になっていることに変わりはなく、鉄道を利用しない層に向けても、その「位置発信力」は図り知れません。

さらに、こうした無人駅の中には、比較的余裕のある駐車場を併設しているところもあるため、ライダーやチャリダー向けの宿としてアピールできる場合もあるでしょう。

 

ただ、無人駅と言えば、公共系の施設や飲食店が入居している例は見受けられるものの、ゲストハウス系の宿については、まだまだ珍しい存在です。

 

無人駅をゲストハウス化するには、法制度や、駅の管理や賃料の問題など、クリアすべきハードルはあると思いますが、乗客の誘致や賃料収入などの面で、鉄道事業者にとってメリットは少なくないはず。

場合によっては、鉄道事業者がグループのホテル運営会社を介して「直営」したってよいでしょう。

 

もっとも、少々大きな駅であれば、駅舎にビジネスホテルやシティホテルが併設されている例は珍しくないですし、実例は多くありませんが、さほど大きな駅でなくても、駅舎に鉄道会社系の「洋風旅館」がほぼ直結している例は存在します。

 

「旅人の立場」からしても、「駅直結のゲストハス」は、ぜひ検討してもらいたい領域だと思いました。

 

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【編集長のつぶやき vol.518】 まだまだブルーオーシャン?「ウォーキングの旅」による地域振興の可能性。
2017.11.22 Wednesday 00:00

2017.11.22

前回は、地域振興のためなら、「マラソン大会」よりも「ウォーキング」を重視すべし、というお話しをしました。

今回は、前回の予告どおり、そのヒントとなる事例のお話しです。

 

まず第一番に挙げられるのは、北海道・礼文島の某有名ユースホステルが開拓した「愛とロマンの8時間コース」。

自分も含め、ユースホステルがまだ全盛期だった頃を知っている世代からすれば、礼文島のユースと聞いただけで、思わずプッと吹き出す人も少なくないでしょう(笑)。

 

この「愛とロマンの8時間コース」は、ウォーキングと言うにはややハードなトレッキングコースですが、礼文島の大自然を満喫しつつ、途中の休憩場所では地元の「商店」に立ち寄ったりもします。

基本的にユースのスタッフは同行せず、宿泊者のみで全行程を歩くので、ユースならではの「濃い出会い」もあり、「人生が変わる宿」と称する人もいるほど。。。

 

ちなみにこのユース、様々な意味で「衝撃の宿」として知られています。

今現在、ネットで検索しても、自分が宿泊した20数年前からそのバカ騒ぎぶり(笑)は不変のようで、アップされた動画からは、懐かしさを感じると同時に、嬉しさもこみあげて来ました。

この宿とこのコースは、25歳以下の人は一度は体験してみるべきです。。。

 

一方、自分はそんなに若くはない、もうちょっと落ち着いたウォーキングを楽しみたい、という人もおられるでしょう。

 

そこでよく事例として登場するのが、九州・天草の某ホテルです。

この宿では、女将が毎朝、朝食前に天草の名所を案内する散歩ツアーが人気となっており、今ではこの「散歩ツアー」目当てにわざわざ泊まりにくる人も少なくないのだとか。

 

また、愛媛県大洲市の某宿泊施設では、ガイド付きの旅館では坂本龍馬の足跡をたどる「ガイド付きのミニ脱藩ツアー」なんてのを宿泊プランにラインナップしています。

 

ここで取り上げたのは、宿泊施設が主体となって行っている「ウォーキングの旅」のほんの一例ですが、自治体や観光協会、NPOや旅行会社が主導的に行っている例は無数に存在しますし、首都圏や関西では、大手私鉄グループがウォーキングツアーをかなり頻繁に「催行」しています。

 

まあ、何れにしても、礼文島の例(笑)を除けば、どれも「マラソン大会」に匹敵するインパクトは無いなぁ〜、という声も聞こえてきそうですね。

 

逆を言えば、礼文島レベル?の強烈なインパクトを有するウォーキングコースにはまだまだ開拓の余地があるということ、そもそも数千人規模の参加者を1度に集める必要性が無いことなどを鑑みれば、目的も嗜好も様々な、裾野の広い旅行者層に向け、様々なアイディアを「小出し」に出し続けることが可能とも言えます。

 

いわゆる聖地巡礼や廃線跡探訪、某番組を模したブラ〇モツアー?なんてのも、「ガイド付きの商品」はまだまだ多いとは言えません。

また、いわゆる「外遊び系」の予約サイトを見ても、ウォーキング系については、どちらかと言えば山岳系に近いトレッキングツアーに偏っています。

 

この領域では、宿泊施設・自治体・観光協会・旅行会社・観光施設・NPO、場合によっては商店街など、様々なプレイヤーが百花繚乱のごとく、アイディアを出し合って欲しいものですね。

 

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